仕事関連の資格を取得しているエイスキ(@eisuki19)です。
ビジネスだけでなく私生活でも欠かせないのがマネーの知識です。
社会人になると、保険や税金などの知識が不足していると痛感することも多いです。
そのような方へおすすめなのがFP(ファイナンシャルプランナー)という資格試験です。
この記事では、実際に私が独学合格したFP3級の勉強法と使用した参考書・問題集、それから選択する必要のある実技の選び方を紹介します。
- FP(ファイナンシャル・プランナー)とは
- FP3級の難易度
- 実技試験はきんざいの「個人持参相談業務」を選択
- オススメの参考書(参考書、問題集)
- 独学勉強法、勉強時間
- 電卓は買った方が良いの?
- 試験当日の過ごし方
- まとめ
FP(ファイナンシャル・プランナー)とは
きんざい(一般社団法人金融財政事情研究会)のホームページによると、次のようにあります。
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、顧客である個人や中小企業事業主の相談に応じて、顧客の資産に関する情報を収集・分析し、顧客のライフプランやニーズに合わせた貯蓄、投資、保険、税務、不動産、相続・事業承継等についてのプランを立案し、アドバイスを行う、資産相談に関する専門家をいいます。
税金、住宅ローン、不動産、教育、老後、投資、相続といった、ありとあらゆるお金のエキスパートがFPです。
その知識を問う試験として国家検定制度の「FP技能検定」があり、1~3級で構成されています。
FP3級の実施団体には、「日本FP協会」と「きんざい」があり、どちらを選ぶかで一部の試験内容も異なります(後述)。
FP3級の難易度
FP3級には受験資格はありません。
厳密には、「業務に従事している者または従事しようとしている者」とありますが、誰でも受けることができます。
お金のエキスパートと言っても、FP3級は入門レベルです。
一般論として、比較的簡単に合格できる部類と言って良いでしょう。
試験は、午前の学科、午後の実技から構成されていますが、それぞれ基準(60%以上)を満たすと合格できます。
つまり、受験者のレベルで合格レベルが左右されたり、合格点が変化することもなく、6割以上の得点があれば必ず合格できる試験です。
合格率は、おおよそ70〜80%で推移しています。
取得済みのビジネス実務法務検定3級やITパスポートより、FP3級の方が難しかったです。
当時は通勤電車内などのスキマ時間に勉強していたのですが、電卓を叩いて解く必要のあるFPの問題集を十分に解く時間が確保できませんでした。
このため、十分な勉強時間を確保出来ず、試験でも苦戦し、他の試験よりも苦戦したのです。
実技試験はきんざいの「個人持参相談業務」を選択
試験の申込みに際して迷うのが、実技(午後の試験)でどの科目を選択するかです。
実は、FP試験は、①FP協会②きんざいの2つの団体が実施しており、実技試験の内容も異なります。
3級では、次の3つから、実技試験の選択科目を決める必要があります。
その実技試験の選択によって、申し込み先が「きんざい」か「FP協会」か決まります。
- (1)(きんざい)個人資産相談業務
- (2)(きんざい)保険顧客資産相談業務
- (3)(FP協会)資産設計提案業務
まず、選択科目で悩んでいる方は、(1)(きんざい)個人資産相談業務か(3)(FP協会)資産設計提案業務、のどちらかを選ぶことになります。 (2)は名前にもある通り、保険分野に重きを置いた試験内容となります。
保険業界の知識がある場合や、その知識を積極的に身に付けたい場合は、迷わず、(2)きんざいの実施する保険顧客資産相談業務を選ぶことになるでしょう。
そういう意味で、科目を悩む人は、(1)か(3)で迷うことになります。
私は(1)(きんざい)個人資産相談業務を選択しました。
FP3級は、6つの試験分野から構成されていますが、(1)(きんざい)個人資産相談業務では、「リスク管理」が出題されません。
一方、(3)(FP協会)資産設計提案業務は、全ての分野から出題されます。
※あくまで午後の実技の話です。午前の学科は、きんざいとFP協会どちらを選択しても同じ問題が出題されます。
少しでも、「実技の」勉強範囲を減らしたいのであれば、(1)(きんざい)個人資産相談業務が良いでしょう。
せっかく受験するのだから、実技でも全分野を網羅したいという場合や、両試験内容を比べて、FP協会の方が自分に向いていそうであれば、(3)(FP協会)資産設計提案業務を選択しても良いと思います。(FP協会の方が合格率が高い傾向にあるようです)
ただ、迷ってなかなか申込みができないなら、(1)(きんざい)個人資産相談業務を選択し、早めにテキストと問題集を開きなさい、と背中を押したいと思います。
オススメの参考書(参考書、問題集)
さて、夫がFP3級の受験で使った教材はテキスト1冊と問題集1冊です。
・みんなが欲しかった! FPの教科書 3級
・みんなが欲しかった! FPの問題集 3級
いちばん売れてるテキストと問題集です。
本屋さんでFPの書籍が置いてあれば、まず間違いなく買うことができる本です。
解説には、単元ごとにポイントをまとめたページがありますが、問題で解けなかった部分をマーカーでわかるようにしておくと、自分の弱点がわかり、試験直前の復習に役に立ちます。
問題集は、何冊も手を出さずに、この一冊と決めたら繰り返し解きましょう。
きんざいの試験を選ぶと、午後の実技試験で「リスク管理」は出題がありません。
この問題集では、その点もわかりやすく示してありますので、該当部分の問題は解かなくて大丈夫です。
ちなみに、午後の実技用の問題集もあるようですが、使いませんでした(合格はギリギリでしたが…)。
独学勉強法、勉強時間
まず、勉強時間ですが、テキストと問題集で、合計30時間(約1ヶ月)で合格点が取れました。
【テキスト】10時間
テキストは、あまり力を入れずに、パラパラと眺めていきます。
ポイントは、このタイミングで、暗記しようとしないことです。
初学者は、熱心に読みすぎると前に進めなくなったり、眠くなっていつまでたっても先に進めません!
また、テキストを隅々まで読んでも、出題される問題は限られていますので、テキストに時間をかけてはいけません。
さらっと読んで、全体の範囲を掴んで、どの分野でどんな知識が問われそうかイメージできればOKです。
テキストの通読は、1日一時間、1週間〜10日程度で終わらせます。
【問題集】20時間
テキストを一周読んだら、さっさと問題集に移行します。
問題にされるポイントは限られますので、繰り返すのは、テキストではなく問題集です。
一度通読した後、テキストは問題集でわからない部分があった際に調べるのに使います。
問題集は、まずはサクっと一周して、自分の苦手な部分を把握します。
間違えた設問だけでなく、曖昧な知識で解けてしまった設問にもチェックをしておきましょう。
そして、解説の中にあるポイントをまとめたページで、覚えなくてはならない数字や割合(%)に印をつけておきます。
前提知識や、テキストの暗記力にも寄りますが、7~8割にチェックがつきました(解けない問題多すぎ。。。)。
それでも合格ラインまで上げることができましたので、諦めずに問題集の2周目に突入です。
2周目は、間違えた問題にだけ取り組みます。
覚えるチャンスはこのタイミングですので、必死に覚えましょう。
間違えたところは、解説のポイント部分にマーカーで印をつけておきます。
必要に応じて、テキストの該当ページを読んで記憶に定着させます。
問題集は、1周目、2周目各10時間、合計で20時間程度かけます。
2周目は、解くべき問題数が少なくなっていますし、問題にも慣れてきますので、1周目の半分程度の時間で終わるはずです。
ただ、わからなかった部分をテキストで確認していると、結局10時間程度かかります。
また、いろいろな知識が身に付いたお陰で、数字がごっちゃになってしまうことがあります。
間違えた部分だけでなく、勘違いしていた部分も確認していきましょう。
時間があれば、問題集の3週目に取り組んだ方が、より確実に合格に近づけます。
私の場合、試験前日に2周目がなんとか終わりましたので、試験当日は、自分の間違えやすいポイントを確認しながら、試験会場に向かいました。
電卓は買った方が良いの?
電卓は、自宅にあれば買わなくても良いでしょう。
ただ、持ち込み可能な電卓は決められていますので、ご注意ください。
計算機(下記の各条件に該当するもの1台に限る)
電源内蔵のもの
演算機能のみを有するもの
使用可…√、%、消費税に係る税込・税抜、売上に係る原価(MD)・売上・売価(MU))・利益率、日数・時間計算、マルチ換算についてのキー、定数計算機能、メモリー(M)機能(計算結果を1つだけ記録できるものに限る)、GTキー
使用不可…関数計算機能〔Σ(シグマ)、log等〕、複利計算・ローン計算機能、紙に記録する機能、音〔タッチ音、音階、音声等〕を発する機能、プログラム(計算式)の入力(登録)機能、計算過程をさかのぼって確認できる機能、等を有するもの
数値を表示する部分がおおむね水平で、文字表示領域が1行であるもの
外形寸法がおおむね26cm×18cmの大きさを超えないもの
ファイナンシャル・プランニング 技能検定 3級 | 一般社団法人 金融財政事情研究会
もし何を買って良いかわからないのであれば、使いやすくて金額も手頃(2,000円程度)なこちらがオススメです。
・カシオ スタンダード電卓 時間・税計算 ジャストタイプ 12桁 JF-120GT-N
試験会場でも、これを使っていた方も何名か見かけました。
簿記3級の受験でも活躍してくれた計算機です。
関連記事:簿記3級に50時間で独学合格した勉強法とオススメ問題集
試験当日の過ごし方
FP3級は、午前と午後の2部で構成されています。
午前の学科は、問題数が少ないのに、2時間とかなり長めの試験時間が設定されています。
正直、問題を解くのに試験時間いっぱいは必要ありません。
試験開始から一時間で、途中退室ができるようになりますので、筆記用具を片付けて、回答用紙を提出して退室しましょう。
場所にも寄りますが、試験終了ギリギリまで残っていると、ランチの場所を確保するのに苦労する可能性もあります。
午前の試験を一時間で終えると、午後の実技試験開始まで2時間以上確保できます。
ここで、問題集の実技試験部分を再確認し、自分が間違えやすいポイントを確認しておきましょう。
このとき、午前の学科試験のことは振り返ってはいけません。
もし、間違いに気づいてしまっても、「4割は間違えても合格できる」ことを思い出し、午後の実技の勉強に集中しましょう。
午後の実技試験は1時間で、見直しを含めると、ちょうど試験時間いっぱいかかるくらいです。
できる限り見直しをして、取りこぼしのないようにしましょう。
まとめ
この記事では、「【FP3級】独学勉強法(参考書・問題集)と実技の選び方【難易度と勉強時間】」を紹介しました。
・ITパスポートやビジ法3級より難しい(個人差あり)
・教材はテキストと問題集1冊ずつ(実技用の教材はなくて大丈夫)
・30時間で独学合格可能(ただしギリギリ…)
・当日は午前の学科を早めに切り上げてランチ&勉強場所を確保
個人的には苦戦したものの、比較的合格しやすい試験です。
FP3級を受験する方の参考になれば嬉しいです。